2012年5月28日月曜日

「ガール」は面白い・・・

 土曜日は早めに退社して玉ねぎを引いた。さらに夏野菜の準備の草刈りをした。日曜日は、朝8時から6大学OBゴルフコンペ、その後娘と映画「ガール」鑑賞、帰ってから、玉ねぎを集荷し、畑を耕した。なかなか、忙しい週末であった。
 高3の娘は来年受験、今のところ関東のY国大が志望である。以前は英文学部的な、英語力を伸ばすことを大学進学の漠然とした動機としていたようであるが、もはや英語力は当たり前、英語で何を表現するかが大事なこと、「貿易」に携わる仕事はどうかと、少しずつ刷り込みを行っている。その延長に女性が社会に出て、会社でそれなりの役割を担うということがどういうことなのか、今のうちからイメージを作らせなければと思い、「ガール」を見に行くことにした。この予告編を何かで見た僕は、これは必ず、娘に見せなければと、思っていたのである。そういえば高校生の頃の長男は漫画ばかり読んでいたが、漫画「ドラゴン桜」の事を新聞のコラムで知って、すぐに全21巻を買った。少しずつイメージを作らせ、そのイメージに進路を誘導させよう、時々刷り込みでそれを強化しよう、と言う作戦である。
 女はいつまでも「ガール」でなければならない、半分は「ピンク」で半分は「ブルー」、実に面白い映画であった。

2012年5月25日金曜日

鍬を手に 夏草なんぞの 気力あり

ここ数年、夏の高温に負けて、夏野菜敗北宣言となった。雑草に勝てない。週末農民には、夏野菜は過酷である。
 ここ2週間ほどは週末、ちゃんと休める。時無し大根とトウモロコシの草取りをした。今の時期なら、雑草も容易に抜ける。スマホで音楽を聴きながら、ゆっくりゆっくり、時にいろいろなことを考えながら、仕事のアイデアが浮かんだりもする。そう、これは趣味なのである。草取りも含めて、時に挫折感はあっても、野菜作りをスローに楽しめばいい。
 50も過ぎてくると、妙な肩の力もぬけて、使命感や焦燥感、達成感や挫折感、そうしたものにあまりこだわらずに、物事に取り組めるようになった気がする。大変なことは楽しいことなのである。この日曜日には東京六大学OBゴルフコンペなるものが開催され、初めて出場する。もちろん体育会的な全国大会があるような会ではなく長崎県北地区の懇親目的の会である。しかし、コンペとなればどうしても力が入る。いや、普段のプライベートなゴルフでも、力が入る。このゴルフ、このゴルフも使命感や焦燥感、達成感や挫折感、そうした心の中のこだわりを超えて楽しみたいのだが、なかなか、そうはならない。能力以上の成績は出ないのに、高額商品が掛かっている訳でもないのに、何を力んでいる、情けない、と時に思う。
 もうすぐ玉ねぎを収穫し、次は春ジャガ。それからキュウリやトマト、ピーマンを植えて、とうきびができて、と続く。週末の休み、畑に出るか出ないかが、気力体力のバロメーターである。

2012年5月18日金曜日

イニシエーション(通過儀礼)

北高に通う次男から夕方メールが来た。
「バリカン、家にある」
「前はあったけど、もうないやろ。使わんようになって、捨てたか、どっかに入りこんどる。何で?赤点か」とメールを返した。つい先日試験が終わったばかり。所属するサッカー部においては、試験の点数が悪いと試合に出してもらえないとかのペナルティーがある。もうすぐ高総体、その前に公式戦が続き、2年生の息子は貴重な戦力として試合に出ないわけにはいかない、かといって試験の点数が悪いとペナルティーを科さないわけにはいかない、そこでボウズ、となったか、と妄想癖の僕の物語は完結した。
「いや、それはない」、と返ってきた。そう、近頃次男はこれまでの無気力の殻が少しずつ破れ、意欲、を感じさせるようになった。北高普通人の75%位は、勉強するようになった。赤点は無いだろう。むしろこれから夏に向けて100番以内に食い込み、さらに上位を目指すというプランがある。しかしこれも僕の勝手な妄想なのだが。
 で、江迎についた息子を床屋に送り、10分でボウズとなった。聞くところによると、サッカーの練習でペナルティーキックの練習をしている時、不意にチームメートから
「これ外したら、ボウズね」、と声をかけられ
「おう、よかばい」と応じ、結果、外れたとのことであった。
 「冗談で済ますな。ボウズにせろ。北野は言ったらやるばい、そう思われることが大事、バカ事して、時に凶を演じることも大事、そうやって器を少しずつ広げんば」と僕もぐいぐいと背中を押した。息子も今自分はこの局面においてぜひともこうしなければならないと言う、時に使命感、時に脅迫観念、そんな天からの声を聴いてるようで、後姿は極度に緊張していたが躊躇なく床屋に入って行った。
 たかだかボウズにするだけのことではある。時を経て振り返った時に、より大きくなった自分がその時をおかしく思ったり、恥ずかしく思ったり、する。でもこれは大事な通過儀礼である、こんなバカごとをどんどんやってもらいたいと思うのである。
 娘も部活を辞めようかとずいぶんと悩み、人間関係に葛藤し、自分なりの折り合いを見つけ、辞めることを止め、後しばらくで高総体を迎える。その姿を見ながら、これから大学や社会人になるための好い勉強をしているなと感じた。
 あまり勉強しない僕ではあったが、大学時代、文化人類学という科目でイニシエーションなる言葉を知った。近頃なんとなく、この言葉が気になる。大阪市の職員刺青問題。この刺青もある種のイニシエーションである。通過儀礼と訳されるのだが、その市役所の職員はこの刺青と言う儀礼を通してどんな世界に入っていったのだろう。未だ無駄な僕の妄想癖なのではあるが、いつかはこの妄想を体系化して物語にしたい、そんな能力を身に着けたいと思っている。

2012年5月11日金曜日

娘のスマホ

高3の娘はアイフォンを使っている。最初、設定やら何やら質問攻めにあい、
 「普通、こういう先端機器は父ちゃんたちが子供に聞くっていうのが当たり前ぞ」
と文句を言っていたが、近頃ではその操作にも慣れているようである。しかし、わが家ではDVD録画をはじめ、「機器」的なものの操作においてあまり得意ではない僕をしのぐものが、今だ出てこない。不幸なことである。
 テーブルに娘のアイフォンが置いてあった。キティーちゃんのカバーがつけてある。
「あら、かわいかね。どがんしたと」
「友達がねアイフォン用に買っとったっちゃけど、スマホにしたけん、使えんけんって、くれたと」
 とのことである。
 そういえば普通の携帯を使う妻も時々、
「ねぇ、スマホとアイフォンと、どがん違うと」
 と聞いてくる。
「スマホって言うパソコン並みの性能を持った小さな電話って言うジャンルにアンドロイドとアイフォンとあって・・・」
 と一々延々と説明するのも、近頃では億劫になった。しかし、アイフォンを使う娘までが、アイフォン用に買とったっちゃけどスマホにしたけん、と言うことを考えれば、女性にとってそんな事はどうでもいいことかもしれない。
 待ち受け画面には愛犬が張り付けてある。そしてキティーちゃんのカバー、これが大事なことなのである。

2012年5月7日月曜日

連休は・・・

ゴルフをして、松を剪定して、ハーレーを整備して、家族で温泉に行って、近所の人たちとBBQを楽しんで、4日間を過ごした。これまでは子供の部活に忙殺されて過ごしたが、なんとなく子育て終了後の、のどかな時間の移ろいを垣間見たような気がした。
 来年は長男長女のW受験、その次は次男、そして夫婦だけの生活が始まる。
 坂の上の雲、で柄本明演じる乃木希典が馬にまたがる、それを見て、男児たる者ハーレーくらい乗りこなさなければと思った。去年の12月に乗り始め、暖かくなり乗る回数も増え、何となく近頃、馴染んで来た。いい感じである。時々軽自動車にも追い抜かれながら、鼓動を楽しんでいる。
 娘の進路の刷り込みがほぼ完了した。関東の難関校を第一志望にして、地元の大学を最終ディフェンスラインに置く。娘が遠くに行く悲しみは難関校合格という喜びで、滑り止めにしか合格できないと言う悲しみは娘が近くにいると言う喜びで、要するにどちらでもいいようにリスクヘッジしようという作戦である。なかなかの名案である。