2012年8月6日月曜日

スポーツは日経

 大学生になってしばらくすると、新聞は日経を読みなさい、と次第にそんな雰囲気になる。で、とにかくまずは持ち歩く。まず面白くなるのは「私の履歴書」、そのうち何年かすると、ああ、やっぱり新聞は日経やね、となってくる。都会では当たり前のことではあるが、地方では決してそうではないようだ。日経を呼んでいると株の取引などの相場や先物など、胡散臭いかインテリか、の評となる。テレビのように情報を垂れ流すマスメディアの一部として新聞をとらえるならば、日経はその範疇ではない、情報を取りに行くツールの様な気がする。ただ「あれ、日経読みよると」と聞かれ、いちいちそんな私見を開陳するのも煩わしく、「いや、スポーツ欄が良いんですよ」と答えるようにしている。
 ところが、本当に日経のスポーツ欄が面白いのである。前々からそう思っていたのだが、間違いなく、日経のスポーツ欄のファンは多いはずだ。以前、阿刀田寛のサッカー記事についてFBに書き込んだら、学生時代の友人兼師匠の浅野目氏より「阿刀田寛の文章のファンが集まるサイトがある」と連絡があった。新聞のスポーツ欄はスポーツの内容結果を伝えるものではあるのだが、日経ではそれに種々の情報さらに人生観など物語仕立てで加わりまるで短編の小説を読んでいるような気がする。
 あえて阿刀田寛氏にかかると、と言わないのは、近頃日経のサッカー記事は岸名章友氏が書いている。これもまた良い文章である。阿刀田氏は柔道の記事を書いている。日経のこのスポーツ欄の部署は多士済々であるようだ。

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