2017年9月27日水曜日

学校の働き方改革①

 近頃「働き方改革」と言う事をよく聞く。この言葉が使われ始めたのは「ホワイトカラーエグゼンプション」、いわゆる事務系の専門職など従来の労働法に保護され、規制された働き方を自由にしてはどうかと言う事からであった。その後デフレ下の景気後退の中で派遣や非正規雇用で人件費を切り詰め過度にいびつな働き方を強要するワタミや電通にみられる過労死を生み、民間経済分野ではゆとりのある働き方、仕事と生活が両立する働き方としての「働き方改革」がすすめられてきた。
 そんな時代背景の中で、民間セクターで改革が進んできたとき、公的分での「働き方」はどうなのか、と言う事になった。特に教師の勤務状況があまりにもブラックすぎるのではないかとかねてより言われてきたことが、近頃話題になっている。
 歴史的に見ても教師聖職論あり、教師労働者論あり、また教師高度専門職論あり。教育は神聖であるが故に、そこに身をささげる先生たちの、生身の人間としての労働やその対価、労働力や知識を再生産する時間的なゆとりなどについて具体的に論じることは避けてこられたように思う。

問1)
そこで、教育長にまず、教師と言う職業に対する職業観、現在の働く環境をどのようにとらえているかをお伺いします。


教育長 回答1)
教師という職業につきましては、教育基本法において、「教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。」と示されております。併せて、子どもたちの豊かな心や逞しい体を育成していく中で、子どもたち一人一人の生き方や考え方に大きな影響を与えるものであります。その意味を踏まえて、教師という職業に対する職業観につきましては、教師は自己の崇高な使命を深く自覚し、教育の最前線において重要な役割を担う、かけがえのない尊い職業であると考えております。
次に現在の働く環境をどのようにとらえているかということについて、お答えします。
平成25年度に本県公立小中学校教職員を対象として実施された、勤務実態調査によりますと、本県教職員の平日1日当たりの学校内での勤務時間は、小学校が10時間13分、中学校が10時間57分で、家庭への持ち帰り時間は、小学校が45分、中学校が36分でありました。また、休日の勤務時間は小学校が24分、中学校が2時間30分で、中学校は部活動の指導時間も含まれています。
 このことと併せまして、教職員の働く環境につきましては、解決困難な児童生徒に関する諸問題への対応の増加や教育課題へのニーズの広がりが認められる状況にあると捉えており、学校や教職員が負う心身の負担は高くなるとの認識を持っております。

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